ワーキング・プア―アメリカの下層社会 [単行本] デイヴィッド・K. シプラー (古書)
ワーキング・プア―アメリカの下層社会 [単行本]
David K. Shipler (原著), デイヴィッド・K. シプラー (翻訳), 森岡 孝二 (翻訳), 川人 博 (翻訳), 肥田 美佐子 (翻訳)


単行本: 404ページ
出版社: 岩波書店 (2007/1/30)
ISBN-10: 4000257595
ISBN-13: 978-4000257596
発売日: 2007/1/30
商品の寸法: 18.8 x 13.2 x 3.2 cm



ワーキング・プア
多少の違いこそあれ、我が国の社会が着実に“米国化”している現象を否定しきれる人はいないだろう。昨今議論の的となっている「格差問題」についても、その行方を占うヒントのいくつかは米国社会が歩んだ履歴の中にあると言える。本書は、我が国に先んじて格差社会の悲劇が定着化した米国の一面を綿密な取材によって浮き彫りにしたリポートである。
「ワーキング・プア」とは「働く貧困者」を指す。持たざる者の努力が報われる、いわゆるアメリカンドリームのイメージとはあまりに懸け離れた最下層の人々の生活が、本書には生々しく描かれる。我が国への大きな教訓の1つは、そうした人々の数や実態についての当局の調査や統計が当てにならないということだ。著者は「生活が困窮していると当然考えられる人々の数を(政府は)過小に見積もり、現実を美化している」と批判し、さらに数字に表れない、より深刻な問題として、下層社会全体が言いようのない絶望感に苛まれている現状を危惧する。

我が国にも「格差問題」を扱う書は増えているが、学術的見地からの研究や個別の体験談を綴ったものがほとんどである。本書のようにジャーナリストが重層的に事実を編み込んだ記録は少なく、貴重な資料になり得るだろう。

(日経ビジネス 2007/03/12 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)

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